お前が親との同居を選んだのだから、お前の親が認知症になったのは、それが原因だ!
夫からそんな言葉を投げかけられた経験はありませんか?
親との同居を選んだ理由には、親を大切に思う気持ちや、当時の状況における最善の判断があったはずです。
もちろん同居を選択したときは、認知症の症状はいっさいありませんでした。
私は一人っ子で早くに父を亡くし、母子家庭で育ちました。
いっぽう、夫は四人兄弟の末っ子。
姉二人、兄一人、そして夫です。
義父は15年くらい前に亡くなりましたが、義母は一人暮らししています。
まあそんな義母と比べたら、私の母の方が年下なのにボケ具合が際立っており、イラだつ気持ちもわかります。
実際に介護が始まり、母親の認知症が進行するにつれて負担が増え、予想以上に辛い状況に追い込まれることもありました。
そして、そんな中で夫から「原因はあなた」と言われ続けると、心はさらに追い詰められてしまいます。
この記事では、認知症介護の中で「夫から責められる」という辛さにどう向き合い、どのように状況を改善していけるかを考えてみたいと思います。
そんな私の母
- 昭和16年生まれ(現在83歳)
- 要介護2→月16回デイサービスに通う
- オムツ必要なし(尿モレ少々あり)
- 歩行OK(杖なし)
- お風呂はデイサービス(自宅では入浴拒否20日を記録)
- 食事は普通食で、食欲旺盛
- 血液検査等で異常なし、持病も特にナシ
- 警察に依頼するレベルの徘徊は2回、勝手に外出は数回
- 聴力・視力問題ナシ
- 短期記憶ダメ、勝手な解釈傾向多いにあり
- 性格・・頑固、外ヅラは良い
- 元介護福祉士
体は健康だけど、認知症の症状は悪化していることは明白です。
同居を選んだことが本当に「原因」なのか?
まず、同居を選んだ当時を振り返ってみます。
親の状況を見て、誰かが手を差し伸べなければいけないと思ったのは私でした。
同居する判断には、親への愛情や責任感があったはず・・
私がひとりっ子だからか、母子家庭だったからか、いずれは親の面倒を見るという暗黙の了解が私の中にあったからかもしれません。
しかし、いざ同居し認知症を発症してからは、時間とともに進行し、介護の現実は想像以上に厳しいものだと痛感しました。
別居を選ぶべきだったのか
もっと早く施設を検討すればよかったのか
といった後悔が生まれたのも正直な気持ちです。
そして、夫からの責めるような言葉は、そうした後悔をさらに強めてしまう要因になってしまいます。
でも、過去の選択を後悔する必要はないのですよね。
最善を尽くした結果として同居を選んだことに対し、「私が全て悪い」という思考を和らげる、和らげるしかないな、と思います。
そして、「同居が認知症を引き起こした」という主張が科学的に正しいとは限りません。
認知症の原因は複雑で、年齢、遺伝的要因、生活習慣、健康状態など多くの要因が関与しています。
同居そのものが直接の原因になるとは考えにくいです。
ただし、同居が引き金となる心理的なストレスや生活環境の変化が、本人(母)に影響を与えた可能性は否定できません。
特に、高齢者にとって生活環境の大きな変化は混乱を招くことがありますが、それが認知症の進行にどの程度影響したのかを正確に測るのは難しいです。
認知症の親の徘徊対策:家族ができること、考えるべきこと
認知症を患う親が徘徊する問題に直面している方は多く、私もその一人です。
家族として「どう防ぐか」「どう安全を守るか」を日々悩んでいます。
今回は、自身の経験をもとに徘徊対策についてまとめました。
- 9/27 駅前で私と解散後、行方不明 警察案件 深夜に昔住んでいた町で発見・保護・迎え
- 11/7 留守中に外出 カード型GPSは自宅に放置 デイサービスの方から目撃情報 それを元に探すも、自分で帰ってきた
- 11/9 留守中に外出し行方不明 カード型GPSは自宅に放置 警察案件 同区内ではあるが接点不明の町で深夜に発見・保護・迎え
AirTag
なぜAirTagではなく、カードタイプにしたのか?
母の徘徊で気づいたこと
- 反省点
- 母は保険証を持ち歩くので、新しく保険証入れを購入しその中にガード型GPSを入れたが、「見慣れないもの」の認識があるのか、逆に持ち歩かなくなってしまった
- 以後は昔から使っている小さなお財布に「お守りカード」と伝え、入れている
- 驚いた点
- 出来ないと思ってた、「切符を買う」「フードコートでうどんを食べる」をしていた
- 知らないお宅に病院の診察券を提示し、お金を払おうとしていた
- 長距離の歩行での疲労、不安さを徘徊後いっさい感じさせない(ニコニコしていた)
徘徊の原因を理解する
まずは、なぜ徘徊してしまうのかを理解することが大切です。
認知症の方が徘徊する主な理由には以下のようなものがあります
- 過去の習慣:仕事に行くつもり、子供を迎えに行くつもりなど
- 不安や孤独感:環境が分からず不安になったとき
- 運動欲求:じっとしているのが苦手な方もいる
- 記憶の混乱:現在地や自分がいる状況が理解できない
原因を知ることで、対策がより具体的に考えられます。
徘徊を予防する対策
徘徊を完全に防ぐことは難しいですが、リスクを減らすための具体的な対策をご紹介します。
環境を工夫する
- 目印をつける
家の中や敷地内に分かりやすい目印をつけ、混乱を防ぐ - ドアに工夫をする
ドアに鍵を追加する、開閉時に音が鳴るセンサーをつける - 窓や庭の安全性を確保
侵入者防止用の柵やロックが徘徊防止にも役立つ
『第2のロック』を増やす事が出来るドア用補助錠
家族の見守りを強化する
- 室内センサーの活用
部屋や玄関にセンサーを設置し、異常があればアラームで知らせてもらう - GPS機能付き見守り機器を持たせる
靴やリストバンド型のGPSデバイスを活用し、万が一外出した場合でも位置を確認できる
GPS機器は別途必要ですが、靴は必ず履くので効果的です
愛用の靴にGPS付きインソールを入れておくならコチラ
日中の活動量を増やす
- デイサービスの利用
日中にデイサービスで活動的に過ごすことで、疲れて夜間の徘徊が減る場合があり、私の母もデイサービスが休みの日にしか徘徊しない傾向がある - 散歩や運動
日中に一緒に散歩をすることで、運動欲求を満たす
徘徊時の対応策
どれだけ対策をしても、徘徊を完全に防ぐことは難しいものです。
そのため、万が一の際に迅速に対応できる準備をしておきましょう。
事前準備
- 警察や地域に相談する
事前に親の特徴や認知症の状況を警察や地域包括支援センターに伝えておくと、発見時にスムーズ - 徘徊者ステッカーや連絡先を携帯
衣服や持ち物に名前や連絡先を書いたタグをつけておく
Androidでも使えます
実際に徘徊してしまった場合
- 焦らず冷静に対応する
親を責めたり叱ったりせず、「一緒に帰ろう」と優しく声をかけることが大切 - GPSや見守り情報を活用する
早期発見が重要なので、見守り機器や地域の協力を最大限活用する
iPhoneの「探す」機能が使えます
家族も無理をしないこと
徘徊対策は家族に大きな負担がかかる問題です。
一人で抱え込まず、地域サービスや専門家の力を借りることも重要です。
私の場合、母の徘徊が激しくなった際に「一人で何とかしなければ」という思い込みを捨てました。
デイサービスや地域の「認知症サポーター」、時には警察の力を借りることで、精神的な負担がかなり軽くなりました。
認知症介護で板挟みになる理由
認知症介護において、「夫 vs 自分 vs 母親」という構図が生まれるのは、以下のような理由が挙げられます。
認知症の症状が「その人らしさ」を奪う
認知症の症状は、親の性格や人格を変えてしまうことがあります。
そのため、家族である私たちは、親の変化に耐えきれず、「もう親とは思えない」という感情を抱きやすくなります。
一方で、夫にとっては、親子ほど深い愛憎がないため、「もっと優しく接するべき」と簡単に言えてしまうのです。
感情の揺れ幅が大きいのは「実の子」だから
親の介護において、実の子ほど感情的になりやすいのは当然です。
「親なのに」「昔は優しかったのに」という思いが強ければ強いほど、認知症の症状に対して失望や苛立ちを感じることがあります。
その結果、態度が冷たくなったり、強い言葉になってしまうこともあります。
自分の母親にちょっと似てる、認知症のおばあさん
くらいの位置付けで、接していくしかないのかなと。
夫婦間の「温度差」
夫から見ると、認知症の私の母親との関係はあくまで義理の家族です。
そのため、「もっと優しく」「怒らないで」という理想論を言いやすくなります。
しかし、その言葉は、実際に介護を担っている私にとっては負担でしかありません。
逆の立場だったら、私も「優しく言いなよー」などど、どこか他人事(ひとごと)ですませられる気がします。
責任の所在を求めたがりなんでしょうか。
責任の押し付け合いのような・・
板挟みの辛さと向き合う方法
認知症の親を介護する中で、夫に「言い方が強すぎる」「態度が冷たい」と責められる…。
こんな状況に悩んでいる方はいませんか?
私もその一人です。
夫から見れば、私の態度は確かに冷たく見えるかもしれません。
でも、認知症の親と接する中で、どうしても優しくできない瞬間があります。
何度説明しても理解してもらえなかったり、嘘をつかれたり、トゲのある言葉を返されたり…。
頭では「病気だから仕方ない」と分かっていても、感情が追いつかず、つい強い言い方になってしまうのです。
しかし、夫にはそれが理解されず・・
もっと優しくしてあげたら?
あなたは何も分かっていない
と反発したくなる気持ちが沸き上がります。
それだけに、「どうして責められなければならないのか」とやるせない気持ちになるのです。
- 「原因探し」から「これからどうするか」へ話を切り替える
- 夫に介護を一部体験してもらう
- 夫との距離を意識する
- 介護サービスを最大限に利用する
- デイサービスとデイケアの併用
- 介護保険で対応できないことがあったら、民間のサービスを利用
それぞれお話ししていきます。
「原因探し」から「これからどうするか」へ話を切り替える
夫が「同居を選んだからだ」と責めてくる場合、その話題に長くとどまらないことが重要です。
「過去の選択」についての議論に終始してしまうと、解決策が見つからず、さらにストレスが溜まってしまいます。
例えば、次のように会話を切り替える方法を試してみましょう。
- 「確かに同居を選んだのは私だけど、今はどうすればこの状況を少しでも良くできるかを考えたい」
- 「原因はどうであれ、今の課題にどう向き合うかを一緒に考えられると助かる」
夫に介護を一部体験してもらう
もし夫が親の介護に直接関わっていない場合、短時間でも具体的な役割をお願いしてみるのも一つの方法です。
たとえば、食事の付き添いやデイサービスの送り迎え、短期間の留守番など、負担の少ない内容から始めてみましょう。
実際に介護を体験することで、認知症の親とのやり取りの難しさや、日々の小さなストレスを理解してもらえるかもしれません。
そして、その理解が夫の態度を変えるきっかけになることもあります。
とはいえ、これは義理の親の介護をしている場合は有効でしょうが、もう我が家くらいになると、夫と母を二人にしては申し訳ないので、私の行動も制限されています。
夫との距離を意識する
夫がどうしても「責める」姿勢を崩さない場合、「すべてを共有しない」という選択肢もあります。
たとえば、介護の詳細や日々の出来事をすべて夫に報告するのではなく、必要最低限の情報だけを伝えることで、自分の心を守ることができます。
夫婦で意見が一致しない部分については、「夫には頼らず、他の解決方法を探す」と割り切ることも、長期的にはストレスを軽減する助けとなります。
介護保険で対応できないあらゆる介護ニーズ(通院付き添い、自宅での長時間介護、夜間の見守りなど)に対応可能
介護サービスを最大限に利用する
「同居を選んだ以上、私ががんばらなければ・・」と思い込んでいませんか?
しかし、介護は決して一人で抱え込むものではありません。
デイサービスや訪問介護、ショートステイなど、地域の介護サービスを積極的に活用することで、自分の負担を減らすことができます。
たとえば、次のようなサービスの活用を検討してみてください。
- デイサービスの利用回数を増やす
- ショートステイを定期的に取り入れる
- 訪問介護を導入して、家事や食事の一部を任せる
これらのサービスを取り入れることで、親との時間を「必要以上に耐える時間」ではなく、「少しでも落ち着いて向き合える時間」に変えていくことができます。
注意:ショートステイ利用のハードル
ショートステイは、いざ利用したいと思っても満員だったり、利用歴がないと受付られないこともあります。
かかりつけ医ならぬ、行きつけのショートステイ先を早めに見つけ利用しておくのがオススメです。
今後の私の介護プラン:デイサービスとデイケアの併用
最近、主治医にお聞きして、初めて知ったことなのですが、デイサービスとデイケアは併用できるとのことでした。
- デイケア・・医療保険が適用
- デイサービス・・介護保険が適用
現在母は週の平日3回、土曜は隔週でデイサービスに通ってますが、要介護2の母がデイサービスに通う月の回数に限度があります。
通院先の認知症クリニックでおこなっているデイケアであれば、医療保険(健康保険)が適用され、併用できるので、どうにか曜日を組み合わせていけば、週5や週6でも可能というわけです。
一緒に過ごす時間を最大限に減らすのが、家族にとってベスト
デイケアとデイサービスの違い
ベネッセスタイルケアさんのサイトが分かりやすかったので載せます
デイケアとデイサービスは併用可能?
引き続きベネッセスタイルケアさんのサイトが分かりやすかったです
お住まいの地域によっても、希望のとおりのプランが叶うかどうか未定というのを前提として・・
私のような介護をされている方には、併用できるのは朗報かと思います。
介護保険で対応できないことがあったら
対応エリア:東京都、神奈川県(一部)、千葉県(一部)、埼玉県(一部)、愛知県(名古屋市と一部)
【イチロウ】の介護サービス
- 普段から介護をしている家族の休息を取るための利用
- 急な介護が必要な時に、家族に変わって対応が必要な場合
- 入院からの退院後即介護が必要な時
- 通院の付き添いが必要な時
- 日中・夜間一人で過ごされている方の見守り など
認知症の親と共に暮らす家族が抱える現実
認知症の親を介護する家族は、最初は「支えたい」「家族だから」との思いで頑張ります。
しかし、認知症が進行するにつれて、予想以上の負担やストレスが積み重なり、時に家族の関係が崩壊してしまうこともあります。
- 認知症の親が家族に与える影響
- 家族崩壊のシナリオ
- 崩壊を回避するためのアイデア
暗い話ですが、ご覧ください。
認知症の親が家族に与える影響
介護の負担増加
認知症が進むと、親の行動や症状が予測できなくなり、介護者は24時間体制での対応を迫られることがあります。
食事、入浴、排泄など、日常生活全般にわたるケアが必要になると、介護者の体力や精神力が限界を迎えます。
家族内の不平等感
介護の中心になる人(多くの場合、同居している娘や妻)が過剰に負担を抱え、他の家族が十分に協力しないと感じることで、不満や怒りが生まれます。
「なぜ私ばかりが」「どうして手伝ってくれないのか」という感情が家族間の溝を深める原因になります。
夫婦関係や親子関係の悪化
認知症の親の介護が夫婦関係に影響することは少なくありません。
「親の世話を優先しすぎる」「自分たちの生活が犠牲になっている」と感じる配偶者が不満を募らせるケースが多く見られます。
また、認知症の親を「家族の負担」として捉えることで、親への感情が冷え込む場合もあります。
家計への影響
認知症介護には医療費や施設利用費、在宅介護サービス費用がかかります。
特に経済的余裕がない場合、家計へのプレッシャーが家族のストレスをさらに増大させることがあります。
家族崩壊のシナリオ
介護疲れによる衝突
介護者が疲労困憊して余裕を失い、周囲に対して攻撃的になったり、他の家族から「もっと頑張れ」と無理解な発言をされることで対立が深まる
協力の放棄
家族が介護の負担から逃れるために家を出たり、完全に手を引く
結果として、残された人だけが過剰な負担を背負い込む
経済的な困窮
介護にかかる費用が家計を圧迫し、生活そのものが成り立たなくなる
これがきっかけで家庭内での不満が噴出する
心身の限界による暴力や虐待
介護ストレスが限界を超え、認知症の親に対して感情的・身体的な虐待が発生してしまう場合もある
我が家は「STEP2」な感じ・・
崩壊を回避するためのアイデア
介護を家族全体の課題とする
認知症の介護は一人では抱えきれません。
家族全員が情報を共有し、それぞれができる役割を担うことが大切です。
定期的に家族会議を開き、状況を話し合う場を設けましょう。
外部の支援を活用する
ケアマネージャー、訪問介護サービス、デイサービス、ショートステイなどの介護サービスを積極的に利用してください。
また、地域の認知症カフェやサポートグループに参加することで、同じ立場の人と情報や励ましを共有できます。
配偶者との関係を優先する時間を作る
夫婦関係を維持するためには、介護から少し離れる時間を作ることも必要です。
時には夫婦でリフレッシュできる時間を確保し、お互いの気持ちを確認し合うことを心がけてください。
罪悪感を手放す
認知症の親を完全にケアすることは誰にもできません。
「十分にできていない」と自分を責めるのではなく、「できる範囲で最善を尽くしている」と考えることで、少しでも気持ちが楽になります。
プロのカウンセリングを利用する
家族の関係や自身の感情を整理するために、心理カウンセラーや介護相談員に相談することも有効です。
施設介護の選択肢も考える
在宅介護にこだわりすぎず、認知症ケアの専門施設への入所を検討することも視野に入れましょう。
プロの手を借りることで、家族の負担が軽減され、より良い関係を維持できることもあります。
親の介護・看護のために、私たちは生まれてきたわけではないので、疲弊してしまうことから少しずつ解放されましょう。
実の親子だからこその難しさ
親子関係は、長い年月の中で培われた「当たり前」のコミュニケーションがあります。
子どもの頃から続いてきた関係性の上に、今の介護が成り立っているため、どうしても「親にはこれくらい言っても大丈夫」という感覚が無意識に働くことがあります。
- 実の親子の場合
- 「以前の親」が心の中に残っているために、それと比較して感情的になってしまう
- 義母のように「他人」の場合
- 無意識のうちに丁寧さや距離感を保つことができるのは、親子関係に比べて感情の負荷が少ない
夫との認識の違い
夫が「言い方が強い」「態度が冷たい」と感じるのは、第三者として客観的に見ているからです。
自分が直接介護していないからこそ、相手の言葉や態度に敏感になりやすいという側面があります。
ただし、夫の指摘に苛立ちを覚えたとしても、それは「あなたが悪い」と責めるのではなく、「もっとお母さんに優しくしてほしい」という願いから来ている可能性もあります。
どう受け止め、これからどうするか
あなたが「確かに強いかな?」と自覚されているのは、すでに変わろうとされている第一歩。
しかし、それを無理に抑え込む必要はありません。
認知症の介護には感情の波がつきもので、時にはイライラするのも自然なことだからです。
以下のような方法で、自分を労わりつつ、夫の指摘を前向きに受け止められるかもしれません。
ワンクッションを意識する
「あ、今は言い方がきつかったかも」と気づいたときに、自分でフォローする言葉を添えることを習慣にしてみましょう。
ごめんね、さっきはちょっときつく聞こえたかな?
こうした一言で、自分も親も、そしてそれを聞いてる夫も、少し穏やかな気持ちになれるかもしれません。
客観的な視点を持つ練習
ご主人が「冷たく見える」と感じるのなら、時々意識的に「他人の目線」で自分の行動を振り返ってみてください。
録音したり、後から振り返ることで気づくこともあるかもしれません。
気持ちを伝える
ご主人に、「私も時々、強いかなと思う。でも親子だからこそ、感情を抑えられないこともあるの」と正直に話してみてください。
その上で、「少しずつ改善したいけど、完璧にはなれないから理解してほしい」とお願いしてみましょう。
「自分の感情を吐き出す場」を作る
介護におけるストレスを、親本人にぶつけてしまうのは仕方ない部分もあります。
しかし、それを少しでも軽減するために、誰かに愚痴を言う場を持つことが重要です。
同じ介護をしている仲間や友人に話すだけで、気持ちが少し軽くなります。
まとめ:【認知症の親と同居】徘徊する母親・責める夫
認知症の親を介護しながら、夫に「それはあなたが選んだことだ」と責められる状況は、本当に辛いものです。
ですが、過去の選択を責め続けても、状況は変わりません。
現実的な解決策
- 今の自分を責めなくて良い
- 夫になにか言われても、ほどほどに聞いていれば良い
- 認知症の介護で、一家全員が疲弊しないよう、一緒に過ごす時間を最大限に減らす
そして、夫との関係においては、できる範囲で話し合いや協力を求めつつ、必要以上に頼らずに進むことも選択肢の一つです。
介護の道は決して簡単ではありませんが、少しずつ負担を軽くする方法を見つけることで、心の余裕を取り戻していけるはずです。
通院付き添い、自宅での長時間介護などお願いするなら
このブログ記事が、同じ悩みを抱える方の参考になれば幸いです。
夫が「親孝行」という言葉を使って、私の介護を軽視しているように感じます。どう伝えればいいですか?
「親孝行」という価値観自体を否定せず、その考えを尊重しつつも、自分の状況を冷静に伝えることが大切です。
例えば、「親孝行の形は人それぞれだと思う。私は介護だけじゃなく、お母さんが安心できる環境を整えることも親孝行だと思う」と話してみてください。
また、認知症介護の現実や精神的な負担について具体的なエピソードを交えて説明することで、共感を得やすくなります。
夫が「親と同居を選んだのだから、介護はあなたの責任」と言います。私はどう反論すればいいでしょうか?
夫が「原因はあなた」と責めてくる場合でも、過去の選択を繰り返し議論するのではなく、「これからどうするか」に焦点を当てた話し合いを心がけましょう。
たとえば、「確かに同居を選んだのは私だけど、今はどうすればこの状況を少しでも良くできるかを一緒に考えたい」と伝えると建設的な会話に繋がりやすいです。
また、夫が介護に直接関わっていない場合、短時間でも体験してもらうことで、理解を深めてもらうのも効果的です。
夫との関係を悪化させずに、介護の負担を減らす方法はありますか?
介護サービスの利用を積極的に検討してみてください。
デイサービスや訪問介護、ショートステイなどを活用することで、親と過ごす時間を減らし、心の余裕を持つことができます。
また、夫との間では介護の詳細をすべて共有せず、必要最低限の情報だけを伝える方法もあります。
お互いの負担を軽減するため、役割分担を明確にすることも大切です。
どうしても親に冷たい態度を取ってしまいます。それを夫に責められるのも辛いです。どう改善すればいいですか?
冷たい態度になってしまうのは、心が疲れている証拠です。
まず、自分自身を責めないことが重要です。
親に対して「完璧な介護者」であろうとする必要はありません。
改善の一歩として、認知症の特性を学び、「親の言動は病気のせい」と捉えるよう意識してみてください。
また、親に対してイライラしそうな時は、その場を離れることや、介護サービスを利用して距離を取ることを検討しましょう。
夫に対しては、「冷たく見えるかもしれないけれど、これが私の精一杯」と正直に伝えることも大切です。